実盛・真盛(読み)さねもり

精選版 日本国語大辞典 「実盛・真盛」の意味・読み・例文・類語

さねもり【実盛・真盛】

[1]
[二] 謡曲。二番目物。各流。世阿彌作。別名篠原」「篠原実盛」。旅僧が加賀国篠原で説法していると、斎藤実盛の亡霊が現われて、篠原での戦いの有様を語って聞かせる。「平家物語」による。「頼政」「朝長」と共に三修羅といわれ、修羅物中の難曲とされる。
[2] 〘名〙
文楽人形の首の名で、時代物の老爺役に用いられたらしい。現在「源平布引滝」の実盛は、文七(ぶんしち)を用いる。〔楽屋図会拾遺(1802)〕
② (斎藤別当実盛(さいとうべっとうさねもり)の生まれ変わりという伝説から) 昆虫いなご(稲子)」の異名

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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