日本大百科全書(ニッポニカ) 「室津(山口県)」の意味・わかりやすい解説 室津(山口県)むろつ 山口県南東部、熊毛(くまげ)郡上関(かみのせき)町の一地区。旧室津村。熊毛半島の南端を占め、上関海峡に臨む港町。古代には対岸長島の竈戸(かまど)関とともに賀茂別雷(かもわけいかずち)神社の社領で、西瀬戸内の要衝として知られた。1841年(天保12)の記録には総家数479軒、2397人とあり、村方と浦方に分かれていた。浦は海上石(こく)をもつ漁村で、萩(はぎ)藩御立浦(おたてうら)の一つとして沿岸漁業の中心をなした。明治以降は多くの海外移民を送り出した。長島とは上関大橋で結ばれている。[三浦 肇][参照項目] | 上関(町) 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例