富加(町)(読み)とみか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「富加(町)」の意味・わかりやすい解説

富加(町)
とみか

岐阜県中南部、加茂郡(かもぐん)にある町。1954年(昭和29)富田、加治田の2村が合併、富加村を設置、1974年町制施行。関市、美濃(みの)加茂市の間に位置する。長良川鉄道(ながらがわてつどう)が通じ、東海環状自動車道富加関インターチェンジがある。農業ではイチゴの栽培でも知られる。関市に接する町の西部では、同市の影響で刃物の下請生産が行われる。役場付近にある地名羽生(はにゅう)の古名は半布里(はぶり)で、702年(大宝2)の加毛(かも)郡半布里戸籍の断簡が、奈良の正倉院に保存される。清水寺(きよみずでら)の木造十一面観音坐像(ざぞう)は国指定重要文化財。1995年(平成7)郷土資料館が開館した。面積16.82平方キロメートル、人口5626(2020)。

[上島正徳]

『『富加町史』全2巻(1975、1980・富加町)』


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