20世紀日本人名事典 「小川 一真」の解説
小川 一真
オガワ カズマ
明治〜昭和期の写真家,印刷業者
- 生年
- 万延1年8月15日(1860年)
- 没年
- 昭和4(1929)年9月6日
- 出生地
- 武蔵国忍藩(埼玉県行田市)
- 本名
- 原田 朝之助
- 主な受賞名〔年〕
- 藍綬褒章,勲五等旭日章,イタリア王冠四等勲章,スウェーデンワザ三等勲章
- 経歴
- 明治6年上京、有馬学校で英人に写真を学び、8年熊谷の吉原秀雄写場で湿板法写真術を習得。13年築地のバラー学校で英語を習得。15年7月渡米、ボストンの写真館で写真技術・コロタイプ印刷技術を修めて帰朝、18年飯田町(麴町)に写真館玉潤館を開業。21年日本初のコロタイプ写真製版・印刷を始める。22年小川写真製版所を京橋区日吉町(横浜)に開く。雑誌「写真新報」「国華」を発行、日食・古寺宝物・濃尾大地震・日露戦争・北京風景・著名な文人墨客などを撮影し、明治中後期の代表的写真家として写真技術の向上や日本美術の紹介に努めた。27年写真銅板の製版・印刷に着手。43年帝室技芸員。晩年撮影はやめたが、大正2年小川写真化学研究所を創設して乾板製造を追及した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報