小松製作所(株)(読み)こまつせいさくしょ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小松製作所(株)」の意味・わかりやすい解説

小松製作所(株)
こまつせいさくしょ

建設機械メーカーの国内最大手。通称コマツ。1917年(大正6)竹内鉱業(炭坑経営)が自家用機械の生産のため開設した小松鉄工所が、21年に分離独立して設立された。早くから素材の鋳鋼生産と機械製作の一貫体制を敷き、1931年(昭和6)に農耕用トラクターを国産化、40年には大型油圧プレスの製作を開始した。さらに1943年には航空基地建設の必要から、のちに国産ブルドーザー原型となった小松Ⅰ型均土車を完成した。第二次世界大戦後は1947年(昭和22)ディーゼルエンジン、ブルドーザー、産業車両の製造を開始、60年代には資本自由化対策として、全社的なTQC(総合的品質管理)運動を展開する一方、アメリカのカミンズ社、インターナショナル・ハーベスター社、ドイツのマイプレス社などと技術提携を進め、総合機械メーカーに成長した。また1973年の小松ブラジルの設立をはじめ、海外生産も活発である。資本金701億円(2008)、売上高2兆2430億円(2008。連結ベース)。

[中村清司]

『小松製作所編・刊『小松製作所五十年の歩み』(1971)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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