小泉 八雲(読み)コイズミ ヤクモ(英語表記)Hearn Lafcadio

20世紀日本人名事典 「小泉 八雲」の解説

小泉 八雲
コイズミ ヤクモ
Hearn Lafcadio

明治期の作家,文芸評論家,英語教師



国籍
イギリス

生年
1850年6月27日

没年
1904年9月26日

出生地
ギリシャ・リュカディア島(レフカス島)

本名
Hearn Patrick Lafcadio

主な受賞名〔年〕
熊本県近代文化功労者〔’90年〕

経歴
英国陸軍軍医の父親とシチリア島生まれの娘との間に生まれ、幼い頃父親の生家アイルランドダブリンに移った。1869年渡米、シンシナティで苦労しながら新聞記者となる。1876年ニュー・オーリンズに移住。1882年ゴーチェの翻訳を刊行。1884年仏領西インド諸島を取材旅行。1890年ハーパー社の通信員として来日、日本滞在を決意し、B.H.チェンバレンの紹介で島根県立松江中学校の英語教師となる。翌年小泉セツ(節子)と結婚、熊本の第五高等学校に移る。1894年神戸に転じ「神戸クロニクル」論説記者。1896年日本に帰化し、小泉八雲改名。同年上京、1896〜1903年東京帝国大学英文学講師。’04年早稲田大学に移るがまもなく急逝。古い日本の風俗人情を愛し、「日本―一つの解明」「知られぬ日本の面影」「心」「怪談」「神国日本」「人生と文学」などの作品を通して日本を世界に紹介した。また民間迷信を熱心に収集、「雪おんな」「耳なし芳一」「ろくろ首」などの怪談を発表した。「小泉八雲全集」(平井呈一訳 全12巻 恒文社)、「ラフカディオ・ハーン著作集」(全15巻 恒文社)がある。’97年故国アイルランドで作家の殿堂入り

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android