小烏・子烏(読み)こがらす

精選版 日本国語大辞典 「小烏・子烏」の意味・読み・例文・類語

こ‐がらす【小烏・子烏】

[1] 〘名〙 小さい烏。また、烏の子。《季・夏》
※藤六集(11C初)「こからす とむれどもいろはこからすみゆるかなわかむらさきにあればなるべし」
[2] (小烏) 平家重代の名剣の名。「源平盛衰記‐四〇」によれば、桓武天皇の時、八尺(やさか)の霊鳥が宮中に飛んで来て天皇に奉ったところから名付けられたという。長さ八八センチメートル、天国(あまくに)作と伝えられる。鋒両刃(きっさきもろは)造りで、全体に弱い反(そ)りがある。平将門が乱を起こした時、追討の功により朱雀天皇から平貞盛がたまわり、代々家宝とされ、一時島津家に渡ったが現在は宮内庁蔵。小烏丸。
※平家(13C前)三「あはれ、是は家に伝はれる小烏といふ太刀やらむなんど、よにうれしげに思ひて見給ふ処に」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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