居坐・居据(読み)いすわる

精選版 日本国語大辞典 「居坐・居据」の意味・読み・例文・類語

い‐すわ・る ゐ‥【居坐・居据】

〘自ラ五(四)〙
① すわったまま動かないでいる。同じ場所地位などにずっといつづける。また、一般に、もとのままの状態で動かない。
※中華若木詩抄(1520頃)上「居すはりはせいで、梅の梢にかた足にて居た也」
社会百面相(1902)〈内田魯庵〉老俗吏「辞職しやうと思ったのが矢張(やっぱり)居据って了う」
相場などが固定している。
交易問答(1869)〈加藤弘之〉上「併丸で初から交易をしなければ、諸色が始終下直(やすい)なりに居すわって居る」

い‐すわり ゐ‥【居坐・居据】

〘名〙
① すわったまま動かないこと。同じ場所や地位や状態にずっととどまること。また、そのさま。
病牀六尺(1902)〈正岡子規〉五九「月給も二十年居据りである」
江戸三座の名題俳優が、毎年一一月の交代期にも交代しないで次年度も続いて同じ座に出勤すること。現在も座組の変更にかかわらず、継続してその座に出演することをいう。また、寄席芸人が同じ寄席に連続出演すること。
③ 取引相場で、値が上がりも下がりもしない状態。〔取引所用語字彙(1917)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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