屈・踞(読み)こごむ

精選版 日本国語大辞典 「屈・踞」の意味・読み・例文・類語

こご・む【屈・踞】

[1] 〘自マ四〙
① 背をまるくし、腰や膝を折り曲げる。かがむ。
※古今私秘聞(1508)一二「弓は久しく手を触れずおけば、反りここむ物也」
※俳諧・文政句帖‐八年(1825)八月「おのが家にこごんで這入る角力哉」
② (比喩的に) 屈する。卑屈な態度をとる。
※玉塵抄(1563)五三「わかい時にうでこきを立て、人にここまぬぞ」
[2] 〘他マ下二〙 ⇒こごめる(屈)

こごみ【屈・踞】

〘名〙 (動詞「こごむ(屈)」の連用形名詞化)
① かがむこと。
② (若芽が巻いている様子をかがんでいる状態に見たてていう) 植物くさそてつ(草蘇鉄)」の異名

こごま・る【屈・踞】

〘自ラ四〙 体を折り曲げてしゃがむ。かがまる。〔言元梯(1834)〕
唐人お吉(1928)〈十一谷義三郎〉五「隣りには、老婆と鶴が凝(コゴ)まって、灯を消して、ゐた」

こご・める【屈・踞】

〘他マ下一〙 こご・む 〘他マ下二〙 体を折り曲げる。かがめる。
曾我物語(南北朝頃)一「背をここめて、まはる所を、大さか手に入て、かいひねって、けすてて見よ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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