屈託・屈托(読み)くったく

精選版 日本国語大辞典 「屈託・屈托」の意味・読み・例文・類語

くっ‐たく【屈託・屈托】

〘名〙
① あることだけを気にかけること。そのことにだけとらわれてくよくよすること。気にかけて心配すること。
※甲陽軍鑑(17C初)品八「盗賊は現在ばかりに屈詫(クッタク)して」
草枕(1906)〈夏目漱石〉五「全体(ぜんてえ)坊主なんてえものは、高い石段の上に住んでやがって、屈托がねえから」
② (形動) つかれてあきること。することがなく、困りはてること。また、そのさま。
空知川岸辺(1902)〈国木田独歩〉一「皆な屈托(クッタク)な顔をして物思に沈んで居る」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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