屋久島(読み)やくしま

精選版 日本国語大辞典 「屋久島」の意味・読み・例文・類語

やく‐しま【屋久島】

鹿児島県大隅諸島にある島。宮之浦岳(一九三五メートル)、黒味岳(一八三一メートル)、永田岳(一八八六メートル)などの高山から成り、亜熱帯植物が繁茂する多雨地。標高一〇〇〇メートル以上の屋久杉の原始林は特別天然記念物。大部分は霧島屋久国立公園に含まれる。面積五〇三平方キロメートル。平成五年(一九九三)、世界遺産として登録された。

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デジタル大辞泉 「屋久島」の意味・読み・例文・類語

やく‐しま【屋久島】

鹿児島県南部、佐多岬の南方海上にある島。面積503平方キロメートル。ほぼ円形をしており、中央には宮之浦岳がそびえる。年間を通して降水量が多い。島全域が屋久島国立公園に属する。屋久杉原始林の広がる区域は平成5年(1993)世界遺産(自然遺産)に登録された。また平成17年(2005)には北西部の砂浜がラムサール条約に登録されている。

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日本歴史地名大系 「屋久島」の解説

屋久島
やくしま

大隅諸島のなかの一島で、大隅半島の先端、佐多さた町佐多岬の南約八〇キロの海上に浮ぶ。北西約一二キロの海上には口永良部くちえらぶ島があり、北東方は約二〇キロの種子島海峡を隔てて種子島と対峙する。ほぼ円形に近い島で、東西に二八キロの長軸をもち、南北はそれより二キロほど短い。面積は五〇一平方キロ、県下では奄美大島に次いで広い。最高点は宮之浦みやのうら岳の一九三五・三メートル、島のほぼ中央部に位置し、九州地方全体でも最高点である。海岸線の出入りはきわめて小さく、ごく小さな湾入が二、三みられる程度である。単調な海岸線の形態に比べ、垂直的な地形は大きく変化に富む。島の南東部にあるモッチョム(本富)岳は、海岸からの水平直線距離はわずか二・三キロであるが、標高は九四四メートルに達し、内陸部に四キロも入れば一〇〇〇メートル級の峰々が数多く出現する典型的な山岳島である。島の地質基盤は隣の種子島と同様、古第三紀始新世に堆積した熊毛層群とよばれる砂岩・頁岩や、それらの互層からなる厚い堆積岩類で、大隅半島でもみられる日南層群に対比される。この基盤岩類を貫いているのが古期花崗岩類(黒雲母花崗岩や花崗閃緑岩など)で、これが島の山岳地形を形成している本体である。島の北西部分を除く海岸部には、最大幅四キロ強の基盤岩帯がある。それ以外はすべて花崗岩で占められ、基盤岩のある所のみが二五〇メートル以下の標高を示す土地となっている。当島は、「まるい種子島」の上に巨大な花崗岩のドームを載せたような島といえよう。宮之浦岳の周りには永田ながた岳・栗生くりお岳・黒味くろみ岳・おきな岳などの一八〇〇メートルを超す峰々が連座し、その外縁部に三十数座に及ぶ一〇〇〇メートルを超す山々が連なり、海峡を隔てた種子島とはきわめて対照的な地形を示している。

島の気候は地形的特性とも相まって実に複雑である。降水量の多いことはよく知られているが、海岸部の低地でも、年間降水量の平年値は四〇〇〇ミリを超え、内部の高地では二倍以上と推定される。気温は海岸部で年平均摂氏一九度くらいで、最寒月でも一〇度を下ることは少ない。一方中央内部では高度のため、降雪はもちろん積雪もあり、亜熱帯―亜寒帯気候が同居しているといえる。地形・気候条件は植生分布の特色に反映し、おおまかに分類すれば縁辺部の標高二〇〇メートルまではアコウ、ガジマル、ヘゴなどの亜熱帯植生、同二〇〇―八〇〇メートルはクス、シイなどの暖帯林、そこから一六〇〇メートル付近までが屋久杉帯、それ以上はシャクナゲ、屋久笹帯という具合である。

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百科事典マイペディア 「屋久島」の意味・わかりやすい解説

屋久島【やくしま】

大隅諸島の一島で,大隅半島南端の鹿児島県佐多(さた)岬の南約60kmに位置。面積は504.29km2で,円形に近い。鹿児島県上屋久町・屋久町(現在は双方が合併し,屋久島町)がある。北西に口永良部(くちのえらぶ)島,北東に種子島がある。島のほぼ中央部にある九州地方最高峰の宮之浦(みやのうら)岳(1935m)を最高点とする典型的な山岳島で,宮之浦岳の周辺には1800mを超す峰々が連なる。島の90%が山林で,うち84%が国有林。海岸線の出入りは小さく単調である。島の地質は古第三紀始新世に堆積した熊毛(くまげ)層群とよばれる基盤岩類を古期花コウ岩類が貫き,これが島の山岳地形を形成している。降水量が多いことで知られ,海岸部の低地でも年間平均値は4000mmを超え,内陸部の高地ではその2倍以上とされる。温度は高度により差が大きく,島内に亜熱帯〜亜寒帯気候が同居しているといえる。屋久島スギ原始林(国指定特別記念物)をはじめとする植物相や,アカコッコイイジマムシクイなどの鳥類のほか,ヤクシカ,ヤクザルなど動物相も豊かである。屋久島国立公園に含まれ,1993年には世界自然遺産に登録された。 古くは掖玖・夜久などとみえ,この地名は7世紀前半には南西諸島を指したが,7世紀末頃になると屋久島に限定されるようになった。この島には多【ね】島(国)に属する益救(やく)・馭謨(ごむ)の2郡があったが,824年に馭謨郡のみとなり,大隅国に編入。中世には薩摩国河辺(川辺)郡の十二(じゅうに)島のうちとしてみえる。近世は大隅国馭謨郡に属し,鹿児島藩直轄領として屋久島奉行が置かれた。藩によって屋久杉が伐採され,産物として鰹節や飛魚などが知られた。1896年熊毛郡に編入。近代以降も屋久杉の伐採が行われたほか,水力発電による電源開発計画が進められた。豊かな自然に恵まれ,観光地として発展している。2005年には屋久島永田浜がラムサール条約登録湿地となる。宮之浦・安房(あんぼう)が鹿児島などと定期航路で結ばれ,東部に屋久島空港がある。
→関連項目霧島屋久国立公園薩南諸島スギ(杉)世界遺産条約吐【か】喇列島吉野杉

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改訂新版 世界大百科事典 「屋久島」の意味・わかりやすい解説

屋久島[町] (やくしま)

鹿児島県南部,熊毛郡の町。大隅諸島の屋久島を占める。2007年10月上屋久(かみやく)町と屋久町が合体し成立した。人口1万3589(2010)。

屋久島町北部の旧町。熊毛郡所属。屋久島北部と西方の口永良部(くちのえらぶ)島からなる。人口6813(2005)。屋久島中央部には九州第一の高峰八重岳(宮之浦岳,1936m)をはじめ,標高1000m以上の山が重なり,岩山が海岸近くまで迫って急峻な地形をなす。宮之浦川,一湊川,永田川などの河口に形成された沖積低地と海岸段丘上に集落が立地する。農業は台風常襲地のため防災営農に重きがおかれ,ポンカンなどの果樹,漢方胃腸薬原料のガジュツ,肉用牛などの生産が行われる。林業は屋久杉などの素材生産が主で,造林も進められ,漁業はサバ,カツオ,トビウオなどの水揚げが多い。工業は化学工場のほか,ガジュツを主原料とする製薬工場,屋久杉を加工する工芸品加工業がある。東部の小瀬田には屋久島空港があり,役場所在地の宮之浦には諸官庁の出先機関が集まり,船やバスもここが発着点となっている。口永良部島では放牧やガジュツ栽培が行われるが,過疎化が著しい。屋久島の山岳地帯は霧島屋久国立公園に属し,屋久杉原始林は特別天然記念物,アカコッコ,イイジマムシクイ,エラブオオコウモリは天然記念物に指定されている。

屋久島町南部の旧町。熊毛郡所属。人口6948(2005)。島の北半を占める旧上屋久町との境にある宮之浦岳をはじめ,標高1000mを超える山々が海岸近くまで迫っている。島の周囲は海岸段丘が帯状に連なり,集落は河口付近や段丘上に点在する。亜熱帯の多雨気候を生かした農業が産業の中心で,ポンカンを主とするかんきつ類,エンドウ,茶,薬草のガジュツなどの栽培が盛んである。漁業はトビウオ,カツオ,ブリなどの漁獲が多い。屋久杉は山林の86%を占める国有林に生育し,これを対象とする林業もあるが生産性は低い。木材関連工業や食料品製造業もある。山岳部と海岸の一部は霧島屋久国立公園に属し,栗生(くりお)川上流域は原生自然環境保全地域に指定されている。湿原の花之江河(はなのえごう),ヤクスギランド,千尋(せんぴろ)滝,大川(おおこう)之滝,尾之間(おのあいだ)温泉,平内や湯泊の波打ちぎわの露天ぶろ,熱帯果樹園,亜熱帯植物園などの観光地がある。
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屋久島 (やくしま)

鹿児島県南部,大隅諸島中の島。大隅半島の南端から南へ約60km,種子島の南西約20kmに位置し,面積503km2,周囲約105kmの五角形状の島である。熊毛郡に属し,2007年10月合併により屋久島町が成立した。人口約1万3589(2010)。古第三紀層とそれを貫く花コウ岩層からなる高峻な島で,最高所は九州一の標高をもつ宮之浦岳(1936m)。これを取り巻くようにして永田岳(1886m),黒味岳(1831m)などがあり,いわゆる八重岳を構成している。

 《日本書紀》に,616年(推古24)掖玖(やく)人が大和朝廷に入貢したとあるのが,屋久島が記録に登場する初めであり,以後遣唐使船や海上交通の要地として利用された。中世,島津氏の支配下に入り,一時は種子島氏に治められたが,1612年(慶長17)以降島津氏の直轄領となり,奉行が置かれた。島の90%が山林,そのうち80%が国有林である。農業は,ポンカン,タンカンなどのかんきつ類,エンドウなどの園芸作物,ガジュツ(ショウガ科。漢方で根茎を健胃剤とする)の栽培と加工などが行われる。漁業はトビウオやカツオを主とする。降水量が多いため水力発電に適するが,島外への送電はできない。

 島周辺の低地は,年平均気温20℃前後で温暖であり,サンゴ礁も見られ,ガジュマル,アコウ,クワズイモなどが育つ。また降水量も多く,平地で年間4000mm内外,山地では8000mmを超えるところもある。このため山岳地帯では高度による植物相の変化に特徴があり,標高700~1000m以下はクス,カシなどの照葉樹林帯,1500mあたりまでは屋久杉帯,これを越えるとヤクザサ帯となる。屋久杉はとくに有名で,樹高20m,直径1~2mに達するものが9割を超す。樹齢300年以下のものは屋久杉とはいわず,コスギと呼ばれる。屋久杉の巨木の中には,樹齢2800年の白谷大杉,根回りが32.5mのウィルソン杉,42mの大王杉,43mの縄文杉などがあり,木目が美しいので高級建築材ばかりでなく工芸品用材としての価値も高い。これらは宮之浦川支流の白谷川渓谷にある自然観察林や,東岸の安房(あんぼう)から16kmの屋久杉ランドなどで見ることができる。屋久杉原始林は特別天然記念物に指定されている。標高1600m付近の花之江河(はなのえごう)は高所湿原として貴重である。動物種も数が多く,ヤクシマザルやヤクシカなどの著名なもののほか,アカヒゲ,ツマベニチョウ,キリシマミドリシジミ,ツグミの1種のアカコッコ(天)などが生息する。1993年12月,屋久島は世界自然遺産に登録された。

 自然に恵まれた優れた観光地で,尾之間(おのあいだ)温泉,湯泊温泉などもある。鹿児島港から定期船で約4時間,ジェットフォイルで2時間半,鹿児島空港からの航空路(40分)もある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「屋久島」の意味・わかりやすい解説

屋久島
やくしま

鹿児島県佐多岬の南約60キロメートルの洋上(北端が北緯30度30分付近)に位置する、ほぼ円形の島で大隅諸島(おおすみしょとう)の1島。面積504.88平方キロメートル。最高点は宮之浦岳(みやのうらだけ)の1936メートル、九州の最高地点である。鹿児島県熊毛(くまげ)郡屋久島町に属する。東方20キロメートルにある種子島(たねがしま)が細長い低平な地形であるのとは対照的に、本島には1000メートルを超す山峰が30座以上もあり、急峻(きゅうしゅん)な地形の山岳島である。北西部の一部を除き島の周囲には基盤をなす熊毛層群(白亜紀から古第三紀)や段丘堆積(たいせき)物がみられるが、内側の山地はすべて貫入した花崗(かこう)岩類で覆われる。種子島との地形・地質上の相違はこの貫入岩の有無に起因する。本島の気候は、これら地形的特異性と相まって複雑である。降水量の多いことはよく知られ、海岸部の平年値でも4000ミリメートルを超える。内部の高地では、その2倍以上とも推定される。これは「屋久島では月に33日雨が降る」という俗諺(ぞくげん)に言い表されるように、降水日数の多いことによる。山と水の島とよぶにふさわしい。気温は、海岸部では年平均19℃ぐらいで最寒月でも10℃を下回る日は少ない。しかし、内部ではその高度のため降雪や積雪もある。これら地形や気候条件により、植生分布に著しい特色がある。縁辺の200メートルまでは、アコウ、ガジュマル、ヘゴなどの亜熱帯植生、200~800メートルは、クス、シイなど暖帯林、そこから1600メートルまでがヤクスギ帯、それ以上がシャクナゲ、ヤクザサ帯となっている。農業は縁辺部の海岸段丘上で行われ、サトウキビサツマイモ、タンカン、ポンカンなどの柑橘(かんきつ)類、ガジュツなどが栽培される。集落は、島の内部が国有林であるため、すべて海岸部に分散立地する。人口1万3375(2009)。屋久島国立公園に属し、動・植物相の観賞や登山を目的とする観光客が多い。鹿児島市から毎日船便があり飛行機も利用できる。

[塚田公彦]

植生

屋久島には亜熱帯から亜寒帯にわたって生育する多様な植物群落が一定の垂直分布を示しながら凝集している。多量の降水量と花崗岩起源の貧養性の母岩(ぼがん)のため、中腹以上には針葉樹林がよく発達し、なかでも樹齢2000年以上ものヤクスギの自然林(タカサゴシダ‐スギ群集他)の生育はきわめて顕著である。さらに高海抜地にはヤクシマシャクナゲヤクシマダケ、イッスンキンカといった同島固有の群落が発達している。「屋久島スギ原始林」は特別天然記念物。なお、屋久島は1993年(平成5)、世界遺産の自然遺産として登録されている(世界自然遺産)。また、屋久島北西部の永田浜は、2005年にラムサール条約登録湿地となった。

[奥田重俊]

『日下田紀三著『屋久島の自然』(1984・八重岳書房)』『松田幸治著『屋久島――自然と文化』(1985・南国出版)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「屋久島」の意味・わかりやすい解説

屋久島
やくしま

鹿児島県南部,佐多岬南方約 60kmの海上に浮かぶ島。行政上は屋久島町に属する。大部分は白亜紀層を貫いた花崗岩からなる険しい山地で,宮之浦岳(1936m),永田岳(1886m),黒味岳(1831m)の屋久三山をはじめ,1000m以上の高峰が多い。北東部から東回りに南西部までは海岸段丘が発達し,段丘面に耕地と集落が点在する。北部に宮之浦港と屋久島空港があり,鹿児島本島を結ぶ。年降水量が平地では約 4500mm,山地では 8000~1万mmに達する多雨地帯で,気温も高く亜熱帯気候の特色を示すが,山地では冬季積雪をみる。植生も変化に富み,特に屋久杉は有名。農林業が行なわれ,ポンカン,パイナップル,サトウキビを産し,屋久杉の加工品は特産。南岸に尾之間温泉,平内海中温泉,湯泊温泉などがある。島の約 40%が屋久島国立公園に属する。1993年国際連合教育科学文化機関 UNESCOの世界遺産条約に基づき世界遺産の自然遺産に登録。2005年には,アカウミガメの産卵で知られる北西部の永田浜がラムサール条約に登録された。面積 504.55km2。人口 1万3706(2000)。

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事典 日本の地域遺産 「屋久島」の解説

屋久島

(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
世界遺産」指定の地域遺産。
屋久島は九州本島最南端から60km南の東シナ海と太平洋の間に位置する面積約500k【m2】の島。その約2割にあたる約1万747haが世界遺産リストに登録されている。登録地域には国立公園や森林生態系保護地域の一部のほか、原生自然環境保全地域と国指定の天然記念物(屋久島スギ原始林)の全部が重複しており、海岸線近くの亜熱帯的な要素を含む照葉樹林帯から、山岳部のスギ林帯、ヤクシマダケ草原帯までが含まれている。1980(昭和55)年に屋久島ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)に登録されている

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世界遺産詳解 「屋久島」の解説

やくしま【屋久島】

1993年に登録された日本の世界遺産(自然遺産)で、鹿児島県大隅(おおすみ)諸島に属する島。九州最南端佐多(さた)岬の南約60kmに位置し、屋久島町にある。中央に宮之浦岳(標高1935m)がそびえ、年降水量は日本一。島全体の面積は504.8km2で、そのうち107.47km2が登録対象となった。霧島屋久国立公園に含まれる。樹齢7200年といわれる縄文杉をはじめとした屋久杉、亜熱帯から亜寒帯におよぶ植物相といった類例を見ない自然景観などが評価されて、世界遺産に登録された。◇英名はYakushima

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旺文社日本史事典 三訂版 「屋久島」の解説

屋久島
やくしま

鹿児島県南方洋上にある円形の島。大隅諸島の一つ
『日本書紀』推古天皇の条に掖玖 (やく) 人来朝のことがみえ,天武朝(673〜686)以後,遣唐使の南方航路安全の中継地として勢力範囲に入れられた。中世には種子島氏が領有。近世には島津氏の直轄地となった。

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事典・日本の観光資源 「屋久島」の解説

屋久島

(鹿児島県熊毛郡屋久島町)
日本の重要湿地500」指定の観光名所。

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