屯倉・屯家・官家・三宅(読み)みやけ

精選版 日本国語大辞典 「屯倉・屯家・官家・三宅」の意味・読み・例文・類語

み‐やけ【屯倉・屯家・官家・三宅】

〘名〙 (「み」は接頭語。「やけ」は「やか(家・宅)」の変化した語)
① 令制以前、天皇の直轄地である御田(みた)におかれ、収穫した穀物を納めた倉および官舎。また、朝廷直轄領をもいう。⇔田荘(たどころ)
書紀(720)垂仁二七年是歳「屯倉(ミヤケ)を来目邑に興つ〈屯倉、此をば彌夜気(ミヤケ)と云ふ〉」
② (官家) (①になぞらえ、日本に対する貢納国の意で) 大和朝廷が四世紀末頃から六世紀後半まで南朝鮮に領有した直轄地。うちつみやけ。
※書紀(720)欽明六年九月「天皇の所用(しろし)めす、彌移居(ミヤケ)の国、倶に福祐を蒙らむ」
③ 大化以後、正税として稲などを収納する公の倉庫、およびそれを管理する役所。
出雲風土記(733)意宇「即ち正倉(みやけ)有り」
④ 朝廷をいう。
※水戸本丙日本紀私記(1678)応神「官舩(ミヤケのふね)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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