山巡・山回(読み)やまめぐり

精選版 日本国語大辞典 「山巡・山回」の意味・読み・例文・類語

やま‐めぐり【山巡・山回】

〘名〙
① 山々をめぐること。
謡曲山姥(1430頃)「よしあしびきの山姥が山巡りするぞ苦しき」
② 特に、山々の社寺を巡拝すること。
※詞花(1151頃)冬・一四九「諸ともにやまめぐりする時雨かなふるにかひなき身とは知らずや〈藤原道雅〉」
③ 江戸時代、江戸浅草の浅草寺境内奥山の水茶屋矢場をひやかして歩くこと。
滑稽本和合人(1823‐44)二「奥の方はもう見廻って来たのか。〈略〉山姥の告子(まうしご)を見る様に、むっくり起きると、山めぐりが商売だ」
④ 時雨(しぐれ)をいう。〔物類称呼(1775)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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