新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「山本 有三」の解説
山本 有三
ヤマモト ユウゾウ
- 肩書
- 参院議員(緑風会)
- 本名
- 山本 勇造
- 生年月日
- 明治20年7月27日(戸籍=9月1日)
- 出生地
- 栃木県下都賀郡栃木町(現・栃木市)
- 学歴
- 東京帝国大学独文科〔大正4年〕卒
- 経歴
- 東大在学中、第3次「新思潮」に参加。大正9年「生命の冠」が明治座で上演され、劇作家としての地位を確立し、以後「嬰児殺し」「坂崎出羽守」「同志の人々」「海彦山彦」「西郷と大久保」「米百俵」などを発表。15年「生きとし生けるもの」を「朝日新聞」に連載し、小説家としても認められた。以後「波」「風」「女の一生」「真実一路」「路傍の石」などを発表、一時代の国民的作家となる。この間、昭和7年明治大学に文芸科が設けられ、初代学科長に就任。10〜12年「日本少国民文庫」(16巻)を編集刊行し、児童読物に新機軸を開く。16年帝国芸術院会員。戦後は21年に貴院議員に勅選され、22年参院議員(緑風会)に全国区から当選し、28年の任期満了まで務め、文科委員長、文部委員長、ユネスコ国内委員長などを歴任。また国語問題につくしたところも多かった。40年文化勲章を受章。戦後の作品は「無事の人」にとどまるが、晩年の48年に「濁流」を連載し、未完に終わった。「山本有三全集」(全10巻 岩波書店)、「山本有三全集」(全12巻 新潮社)がある。平成8年三鷹市下連雀の旧山本邸を山本有三記念館として開館。また、9年生家の隣にふるさと記念館が開設された。
- 受賞
- 文化勲章〔昭和40年〕 三鷹市名誉市民 栃木市名誉市民
- 没年月日
- 昭和49年1月11日
- 資格
- ?国芸術院会員〔昭和16年〕
出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報