山田 有幹(読み)ヤマダ ユウカン

20世紀日本人名事典 「山田 有幹」の解説

山田 有幹
ヤマダ ユウカン

大正・昭和期の社会運動家 那覇市議。



生年
明治21(1888)年1月20日

没年
昭和50(1975)年10月11日

出生地
沖縄県那覇市

学歴〔年〕
沖縄中学校〔明治40年〕卒

経歴
明治40年に沖縄中学校を卒業後、代用教員や新聞記者を経て那覇市役所に就職。その傍らで労働者と交流し、彼らの支持を受けて各種組合の長を数多く兼務した。ロシア革命を機に社会主義への関心と知識を深め、大正10年那覇市議会議員に当選したのちは無産派議員として活躍した。15年に共産党の中央部と連携し、沖縄青年同盟を結成。昭和3年には沖縄の知識人や共産党員を糾合して労農党那覇支部を開設するが、同年の三・一五事件で逮捕された。5年には衆議院選挙の予備検挙で入獄するが、その間に共産党が勝手に彼を選挙の候補者に擁立。そのため、共産党中央部の方針に反感を抱くようになり、急速に社会主義運動から離れた。戦後は、沖縄民政府の社会事業部長などを歴任した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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