山蔓・山鬘(読み)やまかずら

精選版 日本国語大辞典 「山蔓・山鬘」の意味・読み・例文・類語

やま‐かずら ‥かづら【山蔓・山鬘】

〘名〙
※新千載(1359)慶賀・二三六四「色かへぬ黒かみ山の山かつらかくてやひさにつかへまつらん〈藤原行家〉」
② ①で作ったかつら。
万葉(8C後)一六・三七八九「あしひきの山縵(やまかづら)の児今日ゆくと吾れに告げせば還り来ましを」
明け方、山の端にかかる雲。夜明けに山の稜線にたなびいて見える雲。〔綺語抄(1107‐16)〕
※続千載(1320)春上・七「あら玉の年の明行山かつら霞をかけて春はきにけり〈順徳院〉」
④ (③から転じて) 明け方。早朝
※雑俳・ぎんかなめ(1729)「あらばへと背中をたたく暁雲(ヤマカツラ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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