日本大百科全書(ニッポニカ) 「山辺(町)」の意味・わかりやすい解説
山辺(町)
やまのべ
山形県中央部、東村山郡の町。1896年(明治29)町制施行。1954年(昭和29)大寺(おおてら)、相模(さがみ)、中、作谷沢(さくやざわ)の4村と合併。山形盆地の南西部に位置し、東端を須(す)川が北流する。西部は出羽(でわ)山地に属する白鷹(しらたか)丘陵が大部分を占める。JR左沢(あてらざわ)線、国道458号が通じる。盆地での稲作のほか、山間地ではリンドウなどの花卉(かき)園芸や果樹栽培が盛ん。要害(ようがい)地区では食用ゴイ、ニシキゴイの養殖が行われる。第二次世界大戦後に発達したニット工業や、手織りじゅうたんの産地としても知られる。近年は隣接する山形市のベッドタウン化が進んでいる。白鷹山麓(さんろく)には、森林学習展示館のある県民の森や玉虫沼を中心とした自然休養村が整備されている。面積61.45平方キロメートル、人口1万3725(2020)。
[中川 重]
『『山辺町史』上・下巻(2004、2005・山辺町)』
[補完資料] |