20世紀日本人名事典 「岡 鹿之助」の解説
岡 鹿之助
オカ シカノスケ
昭和期の洋画家
- 生年
- 明治31(1898)年7月2日
- 没年
- 昭和53(1978)年4月28日
- 出生地
- 東京市麻布区(現・東京都港区)
- 学歴〔年〕
- 東京美術学校(現・東京芸術大学)西洋画科〔大正13年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 芸術選奨文部大臣賞(昭26年度)〔昭和27年〕「遊蝶花」,現代日本美術展最優秀賞(第2回)〔昭和31年〕「雪の発電所」,毎日美術賞(第8回)〔昭和31年〕「雪の発電所」,日本芸術院賞〔昭和38年〕,文化勲章〔昭和47年〕
- 経歴
- 岡田三郎助に素描を学び、大正13年渡仏、藤田嗣治を訪ね、サロン・ドートンヌに出品入選し、同会員となった。油彩技術について強い衝撃を受けその研究を続け、またスーラの画面構成にも啓発された。昭和14年帰国、15年春陽会会員となり、同展に滞仏15年の成果「掘割(サン・ドニ)」など12点を発表した。帰国後は日本の風景や信号台、燈台、三色菫などを描き、27年「遊蝶花」その他により芸術選奨文部大臣賞を受賞。同年再び渡仏。31年第2回現代日本美術展で「雪の発電所」が最優秀賞、同年第8回毎日美術賞を受けた。34年渡仏。38年「岡鹿之助展」の作品ならびに多年の業績により日本芸術院賞を受賞。44年日本芸術院会員となり47年には文化勲章を受章した。他の主な作品に「滞船」「段丘」「群落」「森の館」「積雪」など。著書に「フランスの画家たち」「油絵のマティエール」「ルソー」「ジョルジュ・スーラ」などのほか、川端康成著「定本・雪国」などの装丁がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報