20世紀日本人名事典 「岡本 潤」の解説
岡本 潤
オカモト ジュン
大正・昭和期の詩人
- 生年
- 明治34(1901)年7月5日
- 没年
- 昭和53(1978)年2月16日
- 出生地
- 埼玉県本庄市
- 本名
- 岡本 保太郎
- 学歴〔年〕
- 東洋大学中退,中央大学中退
- 経歴
- 学生時代からアナキズムに近付き「シムーン」などを経て、大正12年萩原恭次郎らと「赤と黒」を創刊、アナキスト詩人として注目される。その後「ダムダム」「マヴォ」などに参加。プロレタリア文学運動下においては「文芸解放」の創刊に参加する。昭和3年「夜から朝へ」を刊行し、8年「罰当りは生きてゐる」を刊行。10年無政府共産党事件で検挙され、11年釈放。釈放後はマキノ・トーキー企画部に勤め、脚本を書く。戦後は「コスモス」の創刊に参加し、民主主義文学運動に参加、アナキズムからコミュニズムに転換し、日本共産党に入党するが、35年除名。他の著書に「夜の機関車」「襤褸の旗」「笑う死者」や自伝「詩人の運命」などがある。死後、「岡本潤全詩集」(本郷出版社)が刊行された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報