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岩藤/尾上 いわふじ/おのえ

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朝日日本歴史人物事典の解説

岩藤/尾上

人形浄瑠璃・歌舞伎の「加々見山旧錦絵」(天明2年江戸外記座初演,容楊黛作)に登場する奥女中。「加々見山」は,享保7(1722)年3月27日に松平周防守の邸内で起きた女性同士の確執,仇討事件に,これとは無関係加賀騒動(18世紀中ごろの金沢藩のお家騒動)の筋を加えて執筆されたもの。草履をもって尾上を散々に打擲する意地の悪い局岩藤は実説の「沢野」に,身の落ち度と草履打ちの恥辱を苦に自害して果てる尾上は「みち」に,主人の仇岩藤を見事討ちとる召使のお初は「さつ」に相当する。江戸時代,「加々見山」は奥女中の宿下がりに当たる3月に上演されることが多かった。奥女中が身につまされて観劇したであろうことは想像にかたくない。

(品川隆重)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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