川上哲治(かわかみてつはる)(読み)かわかみてつはる

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

川上哲治(かわかみてつはる)
かわかみてつはる
(1920―2013)

プロ野球選手(内野手:左投左打)、監督。3月23日、熊本県人吉(ひとよし)市生まれ。現役時代は「赤バットの川上」、「打撃神様」と称され、引退後は読売ジャイアンツ巨人)の監督として「V9」(日本シリーズ9連覇)を達成した。1937年(昭和12)熊本県立工業学校(現、熊本工業高)の投手として甲子園に出場し準優勝した。1938年から1958年まで巨人の選手(投手、のちに一塁手)として活躍した。強打者で、豪快な弾丸ライナーに人気があり、1956年には史上初の2000本安打を達成した。その背番号16は巨人の永久欠番。1961年巨人監督になり、1974年までに11回リーグ優勝し、その11回すべてで日本シリーズを制した。

[神田順治・森岡 浩 2016年9月16日]

 選手としての実働18年間の通算成績は、出場試合1979、安打2351、打率3割1分3厘、本塁打181、打点1319。獲得したおもなタイトルは、首位打者5回、本塁打王2回、打点王3回、最高殊勲選手(現、最優秀選手)3回、ベストナイン10回。監督としての通算成績(14年)は、1866試合、1066勝739敗61分け、勝率5割9分1厘、リーグ優勝11回、日本シリーズ優勝11回。1965年(昭和40)に野球殿堂野球殿堂博物館)入り。

[編集部・森岡 浩 2016年9月16日]

『川上哲治著『わが生涯の野球』(1981・ベースボール・マガジン社)』『川上貴光著『父の背番号は16だった』(1991・朝日新聞社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android