川之辺 一朝(読み)カワノベ イッチョウ

20世紀日本人名事典 「川之辺 一朝」の解説

川之辺 一朝
カワノベ イッチョウ

明治期の蒔絵師 東京美術学校教授。



生年
天保1年12月24日(1831年)

没年
明治43(1910)年9月5日

出生地
江戸・浅草永住町(東京都台東区)

別名
通称=源次郎

経歴
12歳の頃から徳川家蒔絵師武井藤助に師事。嘉永3年独立し平右衛門を襲名、一朝と号す。維新前は将軍家御殿の蒔絵方を務め、維新後は内国勧業博覧会やパリ博など国内外の博覧会で活躍、宮内省御用にも従事した。幸阿弥派掉尾の名手。代表作に、明治27年明治天皇の召により六角紫水図案になる「菊蒔絵御手許御書棚」がある。36年その功で御紋章付三組銀盃を賜る。また、30〜39年東京美校教授をつとめ、後進の指導にあたった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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