川越[市](読み)かわごえ

百科事典マイペディア 「川越[市]」の意味・わかりやすい解説

川越[市]【かわごえ】

埼玉県中南部の市。1922年県下最初に市制荒川と支流入間(いるま)川流域の低地と武蔵野台地北端にまたがる。中心市街は長禄年間太田道真・道灌父子の初雁(はつかり)城築城に始まり,江戸時代酒井,松平など譜代大名城下町となり繁栄,小江戸と呼ばれた。伝統的な桐箪笥(きりだんす)製造が行われるほか,1960年代から工場の進出も多く,化学,電気機器,一般機器,食品工業が盛んである。川越線,東武東上線,西武新宿線,関越自動車道,国道16号線,254号線(川越街道)が通じる交通要地で,県西部の商業の中心地として栄え,1991年には川越駅東口の再開発が終わったが,本川越,川越,川越市の3駅の統合が今後も課題である。1960年代から東洋大学,東邦音楽大学などの大学も進出し,人口が急増している。蔵造りの街並みが多く残り,喜多院などの社寺史跡が多く,電線を地中化するなどして歴史的街並みを保存している。10月中旬の川越まつりは多くの観光客でにぎわう。農村部では狭山茶を特産。109.13km2。34万2670人(2010)。

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