差添・挿添・射添(読み)さしそえる

精選版 日本国語大辞典 「差添・挿添・射添」の意味・読み・例文・類語

さし‐そ・える ‥そへる【差添・挿添・射添】

〘他ア下一(ハ下一)〙 さしそ・ふ 〘他ハ下二〙 (「さし」は接頭語。室町時代ごろからヤ行にも活用)
① つけ加える。付き従わせる。増し加える。
源氏(1001‐14頃)澪標「いとしたしき人さしそへ給ひて夢もらすまじく口かため給ひてつかはす」
② ものの間にはさみそえる。ものの間にさし入れる。
山家集(12C後)下「雪凌ぐ庵のつまをさしそへて跡尋(と)めて来ん人を止めん」
③ さらに光を射し加える。
※松平文庫本師輔集(960頃)「咲き匂ふ華の光にさしそへてこのまをいづる春の夜の月」
④ 付け加えて挿す。
平家(13C前)四「廿四さいたる大なかぐろの矢おひ〈略〉鷹の羽にてはいだりける的矢一手ぞさしそへたる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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