精選版 日本国語大辞典 「巷・岐・衢」の意味・読み・例文・類語
ち‐また【巷・岐・衢】
〘名〙 (道股の意)
① 道がいくつかに分かれるところ。また、その道。分かれ道。分岐点。辻。岐路。
※古事記(712)中「麗美しき嬢子、其の道衢(ちまた)に遇ひき」
② 町の中の道路。また、にぎやかな所。まちなか。転じて、世の中。世間。〔十巻本和名抄(934頃)〕
③ ある物事の行なわれているところ。その場所。
※高野本平家(13C前)五「仏日早く没して、生死流転の衢(チマタ)冥々たり」
※北条五代記(1641)七「鬨声矢さけびの音のみやん事なく、修羅のちまたとなれり」
④ (①の比喩的な用法) 物事の分かれ目。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報