幣制改革[中国](読み)へいせいかいかく[ちゅうごく]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「幣制改革[中国]」の意味・わかりやすい解説

幣制改革[中国]
へいせいかいかく[ちゅうごく]

中国における通貨制度の改革,特に 1935年国民政府によって行われた改革をさす。 1930年代初め,中国は銀価の高騰,銀の大量流出,激しいインフレーションに直面したため,国府は 35年9月イギリス政府に F.リースロス財政顧問として派遣するよう求め,リース=ロスに幣制改革の案を練らせ,11月幣制改革を実施した。その内容は,政府系3銀行 (のち,4銀行となる) の銀行券のみを法幣として流通させる,他銀行の銀行券は一定期限後流通を禁止するなどであった。国府の財政はこれにより改善され,全国の経済的統一が推進され,日中戦争中の財政処理が可能になった。

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