平塚・アパート5遺体発見(読み)ひらつかあぱーと5いたいはっけん/ひらつかあぱーとごいたいはっけん

知恵蔵 の解説

平塚・アパート5遺体発見

神奈川県平塚市のアパートで2006年5月1〜2日、男女と男児1人、乳児2人の計5遺体が見つかった。神奈川県警は5月3日、遺体のうち19歳女性を殺した容疑で、女性の実母(当時54)を殺人容疑で逮捕した。遺体の男性は女性の異母兄(当時35)で、首をつった状態で室内で死んでいた。横浜地検は5月23日、娘殺害の罪で実母を起訴した。アパート室内に「殺してしまった」との内容のメモを残していたが、この中に娘とのトラブルや、殺害を後悔する内容の記述があったという。起訴状によると、実母は05年10月12日、室内で娘の首を布製のひもで絞めて殺害したとされる。乳幼児の遺体については「3人とも自分の子で、うち乳児の2人は20年ほど前に産んだ内縁の夫との子で、死産だった」と供述。県警は、男児は1984年に行方不明になった息子と断定したが、死因は不明。乳幼児3遺体は、段ボール箱に詰め、引っ越しのたびに持ち運んでいたと認めている。県警は、こうした行為が死体遺棄罪に当たるとして7月、横浜地検に書類送検した。だが、公訴時効(3年)が成立しており、不起訴処分になった。06年8月の初公判で、実母は娘殺害の起訴事実を否認無罪を主張した。

(緒方健二 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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