平成輔(読み)たいらのなりすけ

朝日日本歴史人物事典 「平成輔」の解説

平成輔

没年正慶1/元弘2.5.22(1332.6.15)
生年正応4(1291)
鎌倉後期の公卿。父は権中納言惟輔。嘉暦2(1327)年参議,翌年には丹波権守を兼任後醍醐天皇討幕運動に参加。元徳2(1330)年4月1日,瀬尾兵衛太郎に検非違使大判事中原章房を暗殺させた。討幕の秘計の漏れることを恐れた天皇命令によるという。しかし,討幕計画が事前に察知され,元徳3/元弘1年8月25日に皇居において,万里小路宣房と共に六波羅の兵士に捕縛され,翌年5月,鎌倉へ護送される途中,相模早河尻において処刑された。

(佐藤和彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「平成輔」の解説

平成輔 たいらの-なりすけ

1291-1332 鎌倉時代の公卿(くぎょう)。
正応(しょうおう)4年生まれ。蔵人頭(くろうどのとう),参議などを歴任し,正三位にのぼる。後醍醐(ごだいご)天皇の討幕計画にくわわり,秘密のもれるのをおそれた天皇の命令で中原章房(のりふさ)を暗殺させる。元徳3=元弘(げんこう)元年天皇の笠置(かさぎ)潜伏の際,鎌倉方に捕らえられ,正慶(しょうきょう)元=元弘2年5月22日処刑された。42歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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