幹細胞と分化

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

幹細胞と分化

幹細胞とは、木の幹から枝が分かれるように、様々な細胞に分化する能力を持ちながら増える細胞をいう。神経や心筋などあらゆる細胞になるiPS細胞ES細胞のほか、皮膚や骨髄などにも、限られた細胞になる幹細胞がある。私たちの体は、1個の受精卵が分裂して増え、約60兆個もの細胞からできている。受精卵が分裂して100個ほどの細胞の塊になったところでバラバラにしたのがES細胞。塊が成長するにつれて分化能力が失われ、皮膚の幹細胞は皮膚組織に、血液の幹細胞は血液になどと、特定の組織にしかなれなくなる。iPS細胞は、もう分化しないはずとされている皮膚などの体細胞に、ES細胞に特徴的に働いている遺伝子を入れ、人工的につくる。受精卵を壊さずにすみ、従来の倫理的問題をクリアした。

(2007-12-31 朝日新聞 朝刊 3総合)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

今日のキーワード

未必の故意

犯罪事実の発生を積極的には意図しないが、自分の行為からそのような事実が発生するかもしれないと思いながら、あえて実行する場合の心理状態。→故意[補説]作品名別項。→未必の故意...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android