精選版 日本国語大辞典 「康富記」の意味・読み・例文・類語
やすとみき【康富記】
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権大外記(ごんのだいげき)中原康富(やすとみ)(1400―57)の日記。父英隆(ひでたか)が死んだ1417年(応永24)から55年(康正1)56歳のときまで、断続して現存。朝廷の記事ばかりでなく、市中の事柄も多くみられる。太政官(だいじょうかん)の少納言(しょうなごん)局に属する外記の職は、地位は低いが重職で、代々清原・中原両氏が世襲してきた。しかし康富の一流は、もと源氏の出で、鎌倉末期から中原氏を称し、外記として代々登用されるようになり、権大外記を最高の官とし、日向守(ひゅうがのかみ)・隼人正(はやとのかみ)に任じられるのを常とした。自筆本92巻が父英隆の日記一巻とともに国会図書館に現蔵。『史料大成』所収。
[益田 宗]
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