弓場・弓庭(読み)ゆば

精選版 日本国語大辞典 「弓場・弓庭」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐ば【弓場・弓庭】

〘名〙
内裏に設けられた歩射天覧の所。後には、幕府将軍の歩射御覧の場として、これを設けた。ゆみば。
禁秘鈔(1221)下「被御前之時、開弓場南戸参入也」
② ①で射手の立つ位置。射場(いば)
※弓馬問答(15C初か)「射方をは弓場と云也」
③ 弓を射る場所。射場。ゆみば。
儀式(872)七「兵部省簡定親王以下五位以上能射者廿人〈略〉於省家南門弓庭、以令調習

ゆみ‐ば【弓場・弓庭】

〘名〙
① 弓を射る場所。尋常の的射(まとゆみ)騎射(うまゆみ)儀礼射礼(じゃらい)射遺(いのこし)賭射(のりゆみ)・大的(おおまと)などによって施設が違う。射礼・射遺は建礼門前庭、賭射・大的は紫宸殿西軒廊南面の庭に設備する。いば。ゆば。
蜻蛉(974頃)中「ここにはゆみばなくてあしかりぬべしとて」
※木工権頭為忠百首(1136頃)雑「ままき射る 大宮人は今日やさは冬のゆみ場に立はじむらん〈藤原俊成〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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