弥谷寺(読み)いやだにじ

日本歴史地名大系 「弥谷寺」の解説

弥谷寺
いやだにじ

[現在地名]三野町大見

弥谷山の南側中腹にある。真言宗善通寺派、剣五山千手院と号し、本尊千手観音。四国霊場八十八ヵ所第七一番札所。御詠歌は「悪人と行つれなんも弥谷寺ただかりそめもよき友ぞよき」。剣五山弥谷寺略縁起によれば、行基が弥陀・釈迦像を造立、堂宇を建立して安置し、蓮花山八国はつこく寺と号した。その後空海が虚空蔵求聞持法を修し、新たに精舎を建立して剣五山千手院と改号したと伝える。仁治四年(一二四三)には道範が当寺で修行したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「弥谷寺」の解説

弥谷寺(いやだにじ)

香川県三豊市、弥谷山の中腹にある寺院。行基が創建した八国寺という寺を、空海が改号したものと伝わる。真言宗善通寺派。山号は剣五山、院号は千手院。本尊は千手観世音菩薩。四国八十八ヶ所霊場第71番札所。

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世界大百科事典(旧版)内の弥谷寺の言及

【三野[町]】より

…予讃線が通じる中心地の下高瀬法華堂(ほうけどう)は本門寺の門前町で,旧暦10月半ばに開かれる高瀬大坊市が有名。弥谷山中腹の弥谷寺は四国八十八ヵ所71番札所で,弘法大師修行の道場として知られる。【赤池 享一】。…

※「弥谷寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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