精選版 日本国語大辞典 「彌・愈」の意味・読み・例文・類語
いよ‐いよ【彌・愈】
〘副〙 (副詞「いや(彌)」の変化した「いよ」を重ねて強調したもの)
① 物事が加層的に進展するさまをいう。「に」を伴うこともある。そのうえに。ますます。前よりもなおいっそう。
② 物事が進展してきわまり、確実であるさまをいう。確かに。ほんとうに。まさしく。きっと。まちがいなく。
※古活字本毛詩抄(17C前)三「彌よ面目ない事ぢゃと思ふ程に何共申共悲いぞ」
③ いまにも事柄が実現しようとすること。特に、悪い事態が実現しようとすること。
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「彌々(イヨイヨ)となりゃ御布告にでもなりますか」
④ そうでない状態が長く続いてから、ある物事が実現する意を表わす。とうとう。ついに。結局。
⑤ ある物事が他の物事と比べて、甚だしく程度が増しているさま。
いよ‐よ【彌・愈】
〘副〙 いよいよ。ますます。そのうえに。
※万葉(8C後)五・七九三「世の中は空しきものと知る時し伊与余(イヨヨ)ますます悲しかりけり」
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