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当たる・当る・中る あたる

大辞林 第三版の解説

あたる【当たる・当る・中る】

( 動五[四] )
動いていった物が、他の物に勢いよく接触する。ぶつかる。 《当》 「ボールが壁に-・ってはね返る」 「雨が強く-・る」
投げたり撃ったりした物が、ねらったとおりの所に行く。うまく命中する。 《当・中》 ⇔ はずれる 「矢が的に-・る」
光・雨・風などの作用を受ける。 《当》 「一日中太陽の-・らない部屋」 「雨が-・らないように、シートでおおう」 「たき火に-・って体をあたためる」
物や体の一部に他の物が強く接触し、その結果、傷が生じたり痛みなどを感じたりする。 《当》 「何か硬いものが足に-・る」 「この靴はかかとの所が-・って痛い」 「この桃は少し-・って黒くなっている」
くじ引きなどで、賞を得ることに決まる。 《当・中》 ⇔ はずれる 「宝くじで一等に-・った」
予測・判断が現実とぴったり合う。 ⇔ はずれる
予測・推測が的中する。 《当》 「最近の天気予報はさっぱり-・らない」 「山が-・る」
ある判断・評価が現実に合致する。 「その非難は-・らない」
興行・商売・事業などが多くの客から人気を博する。成功する。 《当》 「今度の芝居は-・った」
果物くだものなどの作柄が良く美味である。 《当》 「ことしはミカンが-・った」
(普通、仮名で書く)害となるものによって体などが損なわれる。 「フグに-・って死ぬ」
人が相手や物事に立ち向かう。 《当》
手ごわい相手に立ち向かう。 「命がけで敵に-・る」
むずかしい物事の解決に取り組む。 「社内一丸となって難局に-・る」
周囲にいる責任のない人に対して、怒りを発散したりひどい仕打ちを加えたりする。 「むしゃくしゃして、犬にまで-・る」
人や物にじかに接して確かめる。調べる。 《当》 「直接本人に-・って確かめてください」 「あっちこち心当たりを-・ってみる」 「出典に-・る」 「辞書に-・る」
何人かの中で、ある特定の人に仕事や課題が割り振られる。 《当》 「むずかしい問題が-・って困った」 「掃除当番に-・る」
その仕事に従事する。 《当》 「この度、会長の任に-・ることになりました」 「警護に-・る」 「診察に-・った医師」
(「…は…にあたる」の形で)…に相当する。該当する。 《当》 「一フィートはほぼ一尺に-・る」
(「…にあたり」「…にあたって」の形で、名詞や動詞連体形やサ変動詞の語幹を受けて)重大な節目ふしめとなるような事柄に際して。 《当》 「年頭に-・り、ひと言ご挨拶を申し上げます」 「会の発足に-・って…」
(「…するには当たらない」の形で動詞を受けて)…する必要はない。 《当》 「そんなこと少しも驚くには-・らない」
野球で、よくヒットやホームランを打つ。 《当》 「あのチームは全員よく-・っている」
(「つぎがあたる」の形で)布の穴につぎが施される。 「つぎの-・ったシャツ」
麻雀で、その牌パイであがりになる。
〔身代しんだいを「する(擦る)」に通じるのをきらって〕 「(墨を)磨る」あるいは「すり鉢でする」の忌み詞。 「ゴマを-・る」
江戸語・東京語では「(ひげを)剃る」を「する」というので、「剃る」の忌み詞。 「ひげを-・る」 〔 (1) 「当てる」に対する自動詞。 (2) 「あたる」と「ぶつかる」の違いについて。「ぶつかる」は「あたる」に比べて、その衝撃が大きい場合に用い、口語的である。また「あたる」は原則として無意志的で、「あたって砕けろ」などの他、抽象的な意味では意志的用法(「本人にあたって聞いてみる」「辞書にあたって調べる」など)もある。「ぶつかる」は意志的および無意志的両方がある。「あたる」は比喩的・拡張的な用法もいろいろあるが、「ぶつかる」の拡張的な用法は少ない〕
[可能] あたれる
[慣用] 事に- ・ 山が-
[表記] あたる(当・中
「当たる」は“ぶつかる。(光が)触れる。命中・的中する”の意。「ボールが壁に当たる」「日の当たる部屋」「たき火に当たる」「矢が的に当たる」「宝くじが当たる」  「中る」は“害を受ける”の意。「当たる」とも書く。「鯖さばに中る」「暑さに中る」

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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