後暗(読み)うしろぐらい

精選版 日本国語大辞典 「後暗」の意味・読み・例文・類語

うしろ‐ぐら・い【後暗】

〘形口〙 うしろぐら・し 〘形ク〙
① 人に知られては困るような気持や行ないがある。後ろめたい、やましいと感じる点がある。
※幸若・信太(室町末‐近世初)「あらゆる神もしろしめせ、うしろくらき事はなし」
浮世草子傾城禁短気(1711)四「うしろぐらき事をして、若(もし)あらはれては」
本心は違うのではないかと疑わしい。行動に裏表がある。
源平盛衰記(14C前)八「入道も、〈略〉君をも後暗(ウシロクラキ)御事に思ひ奉りて」
[語誌]類義の語「うしろめたし」「うしろめたなし」は平安時代から用例が見られるのに対し、「うしろぐらい」は南北朝以降に現われる。
うしろぐら‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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