後輪（読み）シズワ

デジタル大辞泉

しず‐わ〔しづ‐〕【^▽後輪】

馬の鞍橋くらぼねの部分の名。背後にめぐらした部分。前方の前輪まえわに対する呼び名。あとわ。しりわ。

しり‐わ【^▽後輪／尻輪】

「しずわ」に同じ。
「鞍の前輪より、鎧の前後の草摺を―かけて、矢先三寸余りぞ射通したる」〈古活字本保元・中〉

あと‐わ【後輪】

１ 後方の車輪。
２ 馬具で、鞍橋くらぼねの後ろの高くなっている部分。しずわ。

こう‐りん【後輪】

車のうしろの車輪。⇔前輪。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

あと‐わ【後輪】

〘名〙

① 馬具の名。鞍骨(くらぼね)の後部の高くなっているところ。しずわ。しりわ。⇔前輪。

※三河物語（1626頃）三「馬之かしらのかたへうしろをして、あとのかたへまへをして、頸がねをはめて、あとわにゆい付て」

② 後方の車輪。

しず‐わ しづ‥【後輪】

〘名〙 (「しつわ」とも) 鞍の部分の名。背後の鞍骨(くらぼね)をいう。前の鞍骨の前輪(まえわ)に対する呼称。

※愚管抄（1220）五「その程にて多く射かけける矢の、鞍のしづはの上より腰に立(たち)たりけるを」

こう‐りん【後輪】

〘名〙 車のうしろの車輪。

※明治世相百話（1936）〈山本笑月〉秋葉の原昔話「達摩と称する、一輪はずっと大きく後輪は小さいこれも二輪車」

出典　精選版 日本国語大辞典