徒名・虚名(読み)あだな

精選版 日本国語大辞典 「徒名・虚名」の意味・読み・例文・類語

あだ‐な【徒名・虚名】

〘名〙
① (徒名) 男女関係についてのうわさ。または、色好みだという評判。浮き名。艷聞(えんぶん)
古今六帖(976‐987頃)一「露深き菊をし折れる心あらば千代のあた名は立たんとぞ思ふ〈紀貫之〉」
事実と違うという評判。うそつきの名。
※左大臣忠平前栽合(927)「秋の野にあだなのみたつ女郎花はなさかぬまはしる人のなき」
事実無根悪評。ぬれぎぬ。
名語記(1275)九「ぬれぎぬ、如何。これは、あだなたつをいふ歟」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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