得意先(読み)トクイサキ(英語表記)customer

翻訳|customer

デジタル大辞泉 「得意先」の意味・読み・例文・類語

とくい‐さき【得意先】

いつも品物を買ってくれる客。また、ふだん取引する相手取引先顧客こかく。「得意先をまわる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「得意先」の意味・読み・例文・類語

とくい‐さき【得意先】

〘名〙 いつも取引きする先方商家などでいつも買ってくれる客。取引先。顧客
洒落本・初葉南志(1780)「夢の覚(さめ)るは一つ時にて国染の裾模様青梅と替り、在所なまりも抜左様且又にて得意先(トクイサキ)をさばき」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「得意先」の意味・わかりやすい解説

得意先
とくいさき
customer

顧客のこと。得意の語は,本来は親しい友という意味であったが,それが転じて商家などで常に買ってくれる客,互いに気を許すことができる売込み相手をいうようになった。この得意先と商人との関係は特に行商人の間で重視され,代表的な例として越中富山の薬売り越後毒消し売りにみられる。得意先は地方により,うりつけ,いりつけ,こめびつなどの名で呼ばれ,行商人同士は互いの得意先を侵すことを慎み,顧客も商人を替えることを控えた。商人にとって得意先は財産とみなされて何代にもわたって継承される例も多く,嫁に行く娘にその一部を分け与えることも行われていた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android