日本大百科全書(ニッポニカ) 「御前山(山)」の意味・わかりやすい解説
御前山(山)
ごぜんやま
茨城県中北部、東茨城郡城里町(しろさとまち)にあり、常陸大宮市(ひたちおおみやし)との境に接する山。標高154メートル。古生代の硬い岩や粘板岩からなり、那珂川(なかがわ)の侵食を受けて断崖(だんがい)をつくる。水戸藩の御留(おとめ)山として樹木の伐採を禁じられたため、暖帯林やケヤキ、マツが繁茂し、小動物や鳥類も多い。那珂川対岸からの眺めは京都の嵐山(あらしやま)に似るので「常陸嵐山(ひたちらんざん)」といわれる。付近には青少年旅行村や御前山温泉保養センターもあり、紅葉、アユ釣りなどで知られ、御前山県立自然公園の中心をなす。山麓(さんろく)を国道123号が通じる。
[櫻井明俊]
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