高山を意味するタケ(岳,嶽)の尊称で,神のすむ聖なる山岳のことであり,オタケ,オンタケとも呼んでいる。こうした山岳は本来遠くから遥拝するものであったが,山岳修行者の入山と指導あるいは影響を受け,山頂へ登拝するようになり,今日では各地の山々で精進潔斎の後に登山するタケマイリ(岳参り)の習俗が行われている。また高山一般を意味するほか,大和の金峰山(きんぷせん)をはじめ,そこにまつられている蔵王権現を勧請(かんじよう)した山々を指してとくに御岳(嶽)山と呼ぶ場合がある。大和の金峰山が金御岳(かねのみたけ)と称され,平安時代には御岳詣(みたけもうで),御岳精進(みたけそうじ)が盛んに行われていたが,山岳信仰における金峰山の地位が高まり確立するに及んで,山岳修行者たちの手によって金峰山信仰は各地に伝えられた。それが大和金峰山に対する国御岳(くにみたけ)であり,木曾の御嶽(おんたけ)山,武州御岳山,甲州御岳山などはその代表的な存在である。一方,南島の御嶽(おたけ)/(うたき)は山岳信仰として一定の高さが必要であるミタケのより原初的形態といえる。
執筆者:宮本 袈裟雄
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…列島の北部に位置し,面積は27.5km2で最大。御岳(おんたけ)(979m)を最高点とする火山島で,切り立った海食崖が発達する。西岸の里村に中之島港と村役場支所がある。…
※「御岳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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