御嵩(町)(読み)みたけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「御嵩(町)」の意味・わかりやすい解説

御嵩(町)
みたけ

岐阜県中南部、可児郡(かにぐん)にある町。1889年(明治22)町制施行。1955年(昭和30)中、伏見(ふしみ)の2町および上之郷(かみのごう)村と合併。御嵩、伏見には、江戸時代に中山道(なかせんどう)の宿場があり、とくに御嵩は明治以後も長い間、加茂、可児、土岐(とき)、恵那(えな)4郡の行政、司法、警察、教育等の中心地であったが、現在のJR中央本線、高山本線等の開通以後、その沿線に都市が発達。御嵩には当時の面影が残る。国道21号が通じ、名古屋鉄道広見線の終点。1960年ごろからの工場誘致により、輸送用機械、プラスチック製品、電子部品・デバイスの生産が伸びてきた。また、2005年(平成17)には東海環状自動車道が開通、可児市境に可児御嵩インターチェンジが設置された。天台宗願興寺(蟹薬師(かにやくし))は、815年(弘仁6)最澄(さいちょう)の創建といわれ、本堂や木造薬師如来(にょらい)像等の多くの仏像が国指定の重要文化財。国指定の名勝・天然記念物の鬼岩のある鬼岩公園は飛騨木曽川(ひだきそがわ)国定公園の一部。面積56.69平方キロメートル、人口1万7516(2020)。

[上島正徳]

『『御嵩町史』(1959・御嵩町)』『『御嵩町史』全4巻(1985~1992・御嵩町)』


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