御手車(読み)おてぐるま

精選版 日本国語大辞典 「御手車」の意味・読み・例文・類語

お‐てぐるま【御手車】

〘名〙 (「お」は接頭語)
二人が向かい合ってそれぞれ両手組み合わせ、その上に他の一人を乗せて、歩き回る遊戯
浄瑠璃・忠臣一力祇園曙(1798)早野村「コリャ誰が子宝。あなたのぢゃ。お前のぢゃ。二人が中のお手車」
② (①にのせて、下にも置かない意から) 丁重にもてなすこと。大切に世話をすること。ちやほやすること。
※浄瑠璃・新うすゆき物語(1741)上「おふみ違(たがひ)なされなと、心を付々お輦(テグルマ)舞台へ」
歌舞伎阿国御前化粧鏡(1809)序幕女の子を小さい時から、お手車でお嬢様育ちにするも、末に楽がしたさ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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