徳宗[唐](読み)とくそう[とう](英語表記)De-zong; Tê-tsung

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「徳宗[唐]」の意味・わかりやすい解説

徳宗[唐]
とくそう[とう]
De-zong; Tê-tsung

[生]天宝1(742)
[没]貞元21(805)
中国,唐の第9代皇帝 (在位 779~805) 。姓名は李 适 (りかつ) 。第8代皇帝代宗の長子。母は睿真皇后沈氏。安史の乱では唐朝軍の総帥として史朝義を討ち,広徳2 (764) 年に皇太子となった。代宗の没した大暦 14 (779) 年皇帝に即位し,その翌年,宰相楊炎の意見を採用して,従来の租・庸・調を廃止し,両税法を施行した。また当時,強勢を誇った節度使の力を押えようと努めたが,かえって有力な節度使の相次ぐ反乱を招き,一時は長安を追われるほどとなった。そのため多額の軍費支出で財政は窮乏し,両税以外に種々の課税をして民衆を苦しめる結果となった。

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