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心的表象 しんてきひょうしょうmental representation

世界大百科事典 第2版の解説

しんてきひょうしょう【心的表象 mental representation】

心的表象という概念は,古典的な認知科学において基本的な役割を果たしている。認知科学は,元来,人間の心的な活動の研究にあたって,20世紀後半の心理学の過度に禁欲的な方法論を排するとともに,折りから発達が著しかった電子計算機の構成や動作を比喩として活用することによって,人間の心に関する科学的知見を確立しようとするものであった。そのような流れのなかで,歴史的にも方法論的にも,重要な役割を果たす概念が心的表象の概念である。

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世界大百科事典内の心的表象の言及

【イメージ】より


[語義]
 ギリシア語のエイコンeikōnやファンタスマphantasmaに対応するラテン語のイマゴimagoに由来し,もともとは視覚的にとらえられたものの〈かたち〉を意味し,転じて諸感覚によってとらえられたものの心的表象を意味するようになった。また,写真や版画のように心的表象の物質化されたもの,想像の産物,夢想,白昼夢のように新しくつくり出された心的表象をもさす。…

【行為】より

…20世紀の前半で大きな力をもった行動主義の立場では,意図や信念などの心の状態に表立って言及することは慎重に避けられていた。それに対して1960年代から盛んになった認知科学では,機能主義と呼ばれるパラダイムのもとで,これら心的状態は入力から出力に至る情報処理過程の結節点をなす一定の機能状態として捉えられ,具体的にはそれぞれの機能状態に対応した〈心的表象mental representation〉として実現していると見なされる。この見方によれば,行為は,入力から始まって,その入力から得られた情報が,主体がもっている欲求や信念体系と相互作用し,推論がなされ,特定の意図が形成され,それから出力へ至る過程である,ということになり,特にその内的な計算過程のあり方によって特徴づけられることになる。…

※「心的表象」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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