忘草・忘種・萱草(読み)わすれぐさ

精選版 日本国語大辞典 「忘草・忘種・萱草」の意味・読み・例文・類語

わすれ‐ぐさ【忘草・忘種・萱草】

〘名〙
植物かんぞう(萱草)」の異名。身につけると憂さを忘れると考えられていたところからの名。《季・夏》
万葉(8C後)三・三三四「萱草(わすれぐさ)吾が紐に付く香具山の古(ふ)りにし里を忘れむがため」
② (「くさ」は種の意) 憂さや心配を忘れさせるもの。また、故人が忘れていったもの。忘れがたみ。
※後撰(951‐953頃)恋五・九二一「思はむと我をたのめし事のはは忘草とぞ今はなるらし〈よみ人しらず〉」
③ 「タバコ(煙草)①」の異称

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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