恐・畏・虞(読み)おそれ

精選版 日本国語大辞典 「恐・畏・虞」の意味・読み・例文・類語

おそれ【恐・畏・虞】

〘名〙 (動詞「おそれる(恐)」の連用形の名詞化)
① こわがること。心がひるむこと。恐怖
※百座法談(1110)三月二四日「天衆地類神祇冥道まもりはくくみたてまつり給らむ。これによりてをそれをなすべからず」
② 心配すること。何か悪い結果を予想しての気づかい。不安。心労
方丈記(1212)「財あればおそれ多く、貧しければうらみ切なり」
③ かしこまること。つつしむこと。おそれおおいこと。畏敬。多く敬意を伴って用いる。
平治(1220頃か)中「君を後になしまゐらせむが恐なる間、さかさまにはきるぞかし」
④ 「おそれいる」「おそれいった」の略。
洒落本・北川蜆殻(1826)上「おまはんにきらずを食わせて重い荷を持たすとか、それはおそれ」
葬式出産月経など穢れの忌をいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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