悋気(読み)りんき

精選版 日本国語大辞典 「悋気」の意味・読み・例文・類語

りん‐き【悋気】

〘名〙
① ものおしみすること。
※周易集註鈔(1661)一一「吝はりんきをする事ぞ、我心不足なるによりて、他の善を吝るほどに、不足の義あるぞ」
② ねたむこと。嫉妬すること。特に、情事に関して嫉妬すること。やきもち。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一「此の二人が、なんでもない事をせらるると云たぞ、りんきしたぞ」
③ 取引市場で、相場の情勢に反抗して売り買いすること。〔取引所用語字彙(1917)〕
[補注]②については延宝四年(一六七六)刊の俳諧付合語集「俳・類船集‐利」の「悋気」の項に「丑の時参」「摺粉木(すりこぎ)」「六条の御息所(みやすどころ)」などと一緒に、「扈従傍輩(こしゃうほうばい)」を付け合い語に掲げているところから、情事に限らず、人をねたむ意味のあったことが知られる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「悋気」の意味・読み・例文・類語

りん‐き【×悋気】

[名](スル)男女間のことなどでやきもちをやくこと。嫉妬しっと。「男友達と話す妻に悋気する」
[類語]嫉妬羨ましいねたましい焼き餅ジェラシーおか焼き法界悋気妬心羨む羨望そねむやっかむ焼く焼ける妬む

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