愛欲・愛慾(読み)あいよく

精選版 日本国語大辞典 「愛欲・愛慾」の意味・読み・例文・類語

あい‐よく【愛欲・愛慾】

[1] 〘名〙
① 仏語。ものをむさぼり愛すること。欲望に執着すること。
※教行信証(1224)三「沈没於愛欲広海、迷惑於名利太山」 〔邢劭‐景明寺碑〕
② 性の行為を伴った異性への強い愛。性欲
※霊異記(810‐824)中「天女の像に睇(めかりう)ちて愛欲を生じ、心に繋(か)けて恋ふ」
※家(1910‐11)〈島崎藤村〉下「愛慾の為に衰耄(すゐまう)したやうな甥」
[2] (愛欲) 戯曲。四幕。武者小路実篤作。大正一五年(一九二六)発表。同年築地小劇場で初演佝僂(くる)病の天才的画家を主人公に深刻な三角関係をリアリスティックに追求。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android