精選版 日本国語大辞典 「慇懃・殷勤」の意味・読み・例文・類語
いん‐ぎん【慇懃・殷勤】
〘名〙 (形動)
① 心をこめて念入りにするさま。何度も、または、ことこまかにすること。
※菅家文草(900頃)一・観王度囲碁献呈人「殷勤不レ愧相嘲哢、漫説当家有二積薪一」
② 親しく交わること。親交。よしみ。
③ きわめて丁寧なこと。礼儀正しいこと。
※山城醍醐寺文書‐(年月日未詳)(鎌倉)仏名院所司目安案「併任二先師之素意一、更無二異議一者也。其上匪二啻私契約之慇懃一」
※御伽草子・福富長者物語(室町末)「隣に行きてゐんぎんに畏まりて、しかしかのことといふ」
④ 男女の情交。「慇懃を通じる(=男女がひそかに情交を結ぶ)」
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