白馬馬に非ず(読み)はくばうまにあらず

精選版 日本国語大辞典 「白馬馬に非ず」の意味・読み・例文・類語

はくば【白馬】 馬(うま)に非(あら)

毛色の白い馬は馬ではないという論法。転じて、詭弁(きべん)を弄するたとえ。
[補注]中国戦国時代に、公孫龍が「馬」は形の名としてつけられ、「白馬」の「白」は毛色に名づけたものゆえ、別物であるとした〔公孫龍子‐白馬論〕。つまり「馬」と「白馬」とは別の内容をもつ観念であるから、白馬は馬ではないとした。この論理は、名辞の示す観念の分析を行なったものであるが、後には詭弁として受けとられた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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